白内障とは
水晶体の中身のたんぱく質が変性して濁る病気。さまざまな原因で起こるが最も多いのは加齢によるもの。
人の眼は、よくカメラに例えられ、カメラのレンズに相当するのが水晶体です。正常な水晶体は透明で、光をよく通します。しかし、さまざまな原因で水晶体の中身のたんぱく質が変性して濁ってくることがあり、これを白内障といいます。
白内障はさまざまな原因で起こりますが、最も多いのは加齢によるものであり、これを加齢性白内障といいます。個人差がありますが、誰でも年をとるにつれ水晶体は濁ってきます。
加齢性白内障は一種の老化現象ですから、高年齢の人ほど多く発症します。アトピー性皮膚炎や糖尿病などの合併症として、若い人の発症も見られます。その他、目のけがや薬剤の副作用により白内障を起こす場合もあります。
主な症状
ー 見えづらい
ー まぶしい
ー かすむ
ー 夜や雨天時の運転が困難
ー 逆に明るいところではかえって見にくい
ー メガネが合わせにくくなり何度も作り変える
ー 運転免許更新の視力検査で落ちた
など、訴えは様々です。多くは両目ですが、片目のみの発症もみられます。
日常生活での見え方の違い
眩しく感じる場合の見え方
▼正常な見え方
▼白内障の見え方
治療について
基本的には手術しかない。だが「見えづらいけどまだ困ってない」のであれば手術をする必要はない。
基本的には手術しかありません。
白内障の目薬はその進行を遅らせる効果しかなく、すでに出てしまった濁りをとる効果はありません。
では、手術のタイミングはいつか。
基本的には、生活に支障が出てきたとき、になります。見えづらいけどまだ困ってない、のであれば手術をする必要はありません。
ただ、白内障によっては、緑内障などの別の病気を併発したりすることがあり、その際は速やかな手術が必要となります。
ご自分では判断つきかねる場合が多いので、ご相談下さい。
手術について
水晶体を除去し代わりとなる眼内レンズを挿入する。手術当日から家事、炊事など出来る場合がほとんど。
濁った水晶体を機械で砕いて除去し、代わりとなる 眼内レンズ を挿入します。
点眼麻酔で行います。傷口は2.2mmと極めて小さく、無縫合で行います。これを極小切開白内障手術といいます。
手術終了後は、眼帯は不要で徒歩で帰宅でき、帰る際にはすでに見やすくなっている方がほとんどです。手術当日から家事、炊事など出来る場合がほとんどです。手術後5日間程度は、洗眼洗髪などの目に水が入る行為は控えていただき、目を保護する透明のメガネの装用が必要です。
仕事は、内容によっては手術して2-3日後から可能です。
日帰り手術で行いますが、遠方の方や一人暮らしで不安な方は、近隣の病院と提携しており、そちらへ入院することも可能です。
最後に、手術というのは、人生の一大イベントだと思います。
今まで病気と無縁で、手術など考えたことがなかった方でも、加齢に伴いでてくるものですので、いつかその時は訪れます。
患者様の今後の人生に大きな影響を与える手術をいかに安全に、目や身体に負担なく、合併症なく施行するために、顕微鏡、手術機械、手術デバイス、そして手術技術そのもの、全てにおいて惜しみなく投資しております。
どこで手術を受けるか。非常に重要です。手術をご決断なさった方はぜひご相談ください。
院長よりメッセージ
(はくないしょう)